コンテンツへスキップ

ローマン&ウィリアムス(Roman & Williams)がデザインした青山ビルヂング


フォローする
シェア:
記事の評価

ローマン&ウィリアムス

青山一丁目交差点の角に建つ青山ビルヂングと青山一番街が「エース・ホテル」や「ザ・スタンダード・ホテル」など、NYの話題のスポットを手がけたローマン&ウィリアムスによってNYテイストのスタイリッシュな空間に生まれ変わったのは2018年の2月のことです。ここはローマン&ウィリアムスがアジアで初めて手掛けたことでも知られています。

ローマン&ウィリアムスはNY生まれのロビン・スタンデファーとLA生まれのスティーブン・アレシュ夫妻が2002年に設立したインテリアデザインの会社です。ローマン&ウィリアムスは長寿の意味を込めて彼らの母方の祖父の名前を社名にしています。ローマン&ウィリアムスはこれまでにエースホテルNYやエースホテルニューオリンズをはじめ、世界中の様々なプロジェクトに携わってきました。

ローマン&ウィリアムスについてもっと知りたい方はこんな本が出ています。

今回の舞台である青山ビルヂングですが、外観は変わっていません。特に後方のビルは全く手を加えていません。主に内装のリノベーションです。▼

Knoll

このアーチ状のファサードも元のままです。1Fにはアメリカを代表する上質な家具ブランド「Knoll」の日本で唯一のショールームが青山ビルヂングリニューアルと共にオープンしました。そのショールームは全体で約330m²あり、Knoll Studio、Knoll Office、Knoll TextilesをメインにさまざまなKnollのプロダクトをみることができます。▼

リニューアル

階段そのものは以前のままですが、グリーンの手摺り、木の壁、そして植栽は今回リニューアルされたところです。▼

無機質ないわゆるグレーのどこにでもある「ビル」という雰囲気だった2階への階段ですが、グリーンのドットの手摺りを施したことでだいぶ印象が変わりました。中央の照明も以前はなかった意匠です。▼

このアーチ状のピロティはそのままですが、天井に木を貼ったことにより全然違うスペースに生まれ変わりました。また、スターバックスの横の赤と白のタイルによる抽象的な模様の階段がこのビルのアイコン的な場所です。▼

エントランスを入るとここも印象的な赤いタイルが貼られ、陶製の椅子が並びます。座面は木という民藝を感じる椅子です。▼

この照明もシンプルなのにすごく印象的です。光るサインもいいですね。▼

このサインもめちゃくちゃかっこいいです。この細かい切文字はアルファベットだから可能であって、これ、日本語(特に漢字)だったらできないサイズだと思われます。▼

このカウンターの雰囲気完全にNYです。床は元のままでいじってないと思います。だけどすごく印象が変わってます。上手なリノベーションの見本みたいな場所です。右端に見切れているのはKnollで扱うミースのバルセロナスツールです。▼

ここが私のお気に入りポイント、エレベーターホールにも使われているこの貝殻みたいな照明が最高に可愛いです。Knollへの入り口にポロックアームチェアがさりげなく置かれています。▼

よくみるとそんなに複雑なデザインではありません。シンプルなデザインですが、貝の開き具合で表情をつけられる秀逸なデザインの照明です。▼

ちょっとしたラウンジルームになっています。ピエロ・リッソーニデザインのアヴィオやウォーレン・プラットナーのサイドテーブルなどKnollの家具が置いてあってショールームの延長のようなスペースです。ここは誰でも使えるスペースです。▼

円形の窓がある2階と3階はAoyama Three houseという会員制施設です。この施設もローマン&ウィリアムスのデザインしたスペースです。いつか入ってみたいです。▼

階段のデザインもNYぽいスタイリッシュなデザインです。▼

1972年竣工の青山ビルヂングですが、ローマン&ウィリアムスの2人は「ところどころにロマンティックな装飾が施されているのが印象的だった」と感想を述べています。このビルの良いところを残しつつ新しい要素を加えて、リノベーションされた青山ビルヂング、2人のデザインの真骨頂がみられるのは会員制のツリーハウスのようですが、誰でも入れるエントランスや共用部だけでも十分素敵です。至るところにローマン&ウィリアムスのデザインの魅力が溢れる青山ビルヂングは青山一丁目駅の真上です。近くに来たら必ず立ち寄る場所の一つです。

青山ビルヂング

港区北青山1丁目2−3 MAP

シェア:
同じカテゴリーの記事 PR
PR
PR

コメントを残す