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上野 東京都美術館 「印象派 モネからアメリカへ ウスター美術館所蔵」展をみにいく前に知っておきたい情報


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上野の東京都美術館で開催されている《印象派 モネからアメリカへ ウスター美術館所蔵展》へ行ってきました。

現在「印象派」と言われる画家たちのグループ展が初めてパリで開催されてからちょうど150年の時間が流れました。

150年後である2024年に、開館時より数多くの印象派の作品をコレクションしてきたアメリカのウスター美術館が所蔵する貴重な印象派の作品の数々を日本で鑑賞することができる絶好の機会が訪れました。これは行かない理由が見つかりません。

誰もが知っている印象派の画家たちの作品はもちろんのこと、当時世界中から脚光を浴びた印象派に影響を受けた人々が、自国に戻って展開した作品など、アメリカの印象派を中心として、日本やドイツへ伝わった作品も鑑賞できます。

これらはのちに今日の現代美術へと脈々と繋がるわけで、印象派から繋がる美術の歴史を紐解く鍵となる展覧会でもあります。

上野 東京都美術館 写真:建築とアートを巡る

ウスター美術館

実は行ったこともなければ、その存在すら知らなかった美術館でした。アメリカのマサチューセッツ州ウスターにある美術館です。

ウースターと表記する場合もあるようですが、このブログでは展覧会の表記に合わせてウスターとします。ちなみにウスターソースのウスターはイギリスの地名なので、関係ありません。

ウスター美術館は、(Worcester Art Museum)は、WAMとしても知られています。1898年に開館し、世界中の文化を代表する38,000点以上の美術品を収蔵しています。ウスター美術館の方によるとそのコレクションの幅は広く、まるで百科事典のような美術館なんだそうです。

美術館の所蔵品には、ローマ時代の最高級モザイク画、優れたヨーロッパおよびアメリカの美術品、日本の版画の主要なコレクションなどが含まれています。

また、実は2013年には、ジョン・ウッドマン・ヒギンズ武器庫コレクションの取得により、アメリカ大陸で2番目に多い武器と防具のコレクションの本拠地でもあるのです。

ウスター美術館は、その美術館建築やモネ、ゴーギャンの絵画、写真の展示など、多くの分野でアメリカの最前線にあり、その総合的な美術品の収蔵と多岐にわたるプログラムにより、全米でも重要な美術館の一つとされています。

フォトスポット1 「印象派 モネからアメリカへ ウスター美術館所蔵」東京都美術館 , 2024年 写真:建築とアートを巡る

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モネの「睡蓮」を世界で初めてコレクションした美術館

ウスター美術館は、開館当初から同時代の美術として印象派の作品を収集し、1910年には印象派の代表とも言えるモネの「睡蓮」を美術館として世界で初めて購入したのです。

なんと!この展覧会ではモネの睡蓮購入に至るまでのウスター美術館と画廊との往復書簡が公開されています。

その中には、画廊からの「お安くするのでこのことは内緒にしてね!」みたいなやり取りもあって、伝達手段は恐ろしく早く簡便になったものの、作品の売買についての交渉内容はいつの時代もあまり変わらないのだなぁと実感しました。

「印象派 モネからアメリカへ ウスター美術館所蔵」東京都美術館 , 2024年 写真:建築とアートを巡る

印象派展 展覧会

展覧会は、地下、1階、2階の3フロアに渡り、5章で構成されています。

それぞれの章ごとに経師(壁面)の色で変化をつけています。展示されているすべての作品がウスター美術館所蔵のものではなく、日本の創価学会が運営する八王子にある東京富士美術館所蔵のセザンヌや展覧会主催者でもある日本テレビ所蔵のルノワールなども見ることができます。

フォトスポット2 「印象派 モネからアメリカへ ウスター美術館所蔵」東京都美術館 , 2024年 写真:建築とアートを巡る

映像

展覧会の最後にウスター美術館についての映像がループ上映されています。時間は5分。椅子は用意されていますが、ベンチが3台ほどです。

短い映像なので立ってみてもそんなに辛くはありません。

巡回展

ちなみにこの展覧会は巡回するのですが、その巡回先の一つに八王子の東京富士美術館も入っています。東京では上野と八王子で見られるということになりますね。

巡回先は次のとおりです。

郡山展 郡山市立美術館 2024年4月20日(土)〜6月23日(日)

八王子展 東京富士美術館 2024年7月6日(土)〜9月29日(日)

大阪展 あべのハルカス美術館 2024年10月12日(土)〜2025年1月5日(日)

音声ガイドは速水奨と鈴鹿央士「印象派 モネからアメリカへ ウスター美術館所蔵」東京都美術館 , 2024年 写真:建築とアートを巡る

印象派展 写真撮影について

今回の展覧会はすべてのエリアで写真撮影禁止です。

しかし、4つのフォトスポットが用意されています。

会場の入口や展示室の階が変わる階段の踊り場などです。

フォトスポット2 「印象派 モネからアメリカへ ウスター美術館所蔵」東京都美術館 , 2024年 写真:建築とアートを巡る

▲展覧会冒頭にあるの木漏れ日照明が当たっているフォトスポットだけは動画撮影も可能です。

木漏れ日照明フォトスポット以外の3つのフォトスポットは写真撮影のみ可能で、動画撮影は禁止です。気をつけてください!

「印象派 モネからアメリカへ ウスター美術館所蔵」東京都美術館 , 2024年 写真:建築とアートを巡る

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印象派展ミュージアムショップ

5章が終わると特設ミュージアムショップが展覧会会場最後に設置されています。

かなり広いミュージアムショップです。

展覧会図録は、小型で税込3000円です。この図録なんと装丁が2種類あります。(中身は同じです)

クロード・モネの<睡蓮>とこの展覧会のフライヤーにもなっているチャイルド・ハッサムの<花摘み、フランス式庭園にて>です。

どちらもウスター美術館所蔵の人気作品です。

フォトスポット3 「印象派 モネからアメリカへ ウスター美術館所蔵」東京都美術館 , 2024年 写真:建築とアートを巡る

ソックスやマグカップ、ミニプレートなどの展覧会オリジナルグッズはもちろんのこと、さまざまな展覧会コラボ商品がありました!

フェイラーのハンカチ、サブレミシェルのヴォヤージュサブレ、猿田彦珈琲 印象派・スペシャルブレンドなどなど。

展覧会限定オリジナルグッズとして“ウスター展ソース” 972円、東京都美術館

▲中でもびっくりしたのが、ウスターソースです。ウスターソース発祥の地であるウスターは前述したようにイギリスにある都市ですが、なんと!アメリカのウスターと姉妹都市ということで、今回展覧会限定オリジナルグッズとして“ウスター展ソース”が販売されています。すごいこじつけ?!ですね。

印象派展の混雑状況

展覧会が開幕して最初の平日の12時半頃に展示室へ入りました。

すでに展示室への入口前には、使われていませんでしたが、行列を整理するためのベルトパーテーションがたくさん用意されていました。

中に入ると前半の「パリと印象派の画家たち」の章では、すべての作品の前に人だかりができており、最前列で鑑賞しようと思ったらかなりの時間を要することになる状態でした。

後半にいくにつれ少しづつ緩和されましたが、それでも平日にしてはすごい混雑でした。

これは、会期後半に向けて益々混雑は激しくなり、週末は背伸びしてもなかなか見えない大混雑の展覧会となることでしょう。

なるべく早めに平日狙いで行くことを強くお勧めします。その理由は下記に↓

フォトスポット4 「印象派 モネからアメリカへ ウスター美術館所蔵」東京都美術館 , 2024年 写真:建築とアートを巡る

印象派展のチケット

土曜・日曜・祝日と4月2日(火)以降は日時指定予約制です。

2024年3月29日までの平日は日時指定予約なしで鑑賞可能です。←早めに行った方がいい理由!

また会期を通して高校生以下無料です。年齢を確認できる証明書を持参すれば無料で入館できます。春休みに上野公園で印象派の傑作を鑑賞してみましょう。

また、プレミアムナイトチケット鑑賞券というスペシャルなチケットもあります。

2024年3月6日(水)、2024年3月13日(水) 18:00~20:30 ¥6000

<鑑賞券に含まれるもの>
(1)展覧会観覧券
(2)東京都美術館の講堂にて、担当学芸員によるレクチャー(18:00~18:20)
(3)展覧会図録

これはお得!200枚限定なのでお早めに!

フォトスポット5 「印象派 モネからアメリカへ ウスター美術館所蔵」東京都美術館 , 2024年 写真:建築とアートを巡る

基本情報

印象派 モネからアメリカへ ウスター美術館所蔵


2024
年1月27日(土) ~ 4月7日(日)

9:30 – 17:30、金曜 9:30 – 20:00 月休(2月12日(月・祝)、3月11日(月、3月25日(月)は開室)

当日券:一般 2,200円 / 大学生・専門学校生 1,300円 / 65歳以上 1,500円、高校生以下は無料

土曜・日曜・祝日及び4月2日(火)以降は日時指定予約制

東京都美術館

東京都台東区上野公園8−36 MAP

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