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荒川修作+マドリン・ギンズ《意味のメカニズム》展を軽井沢のセゾン現代美術館で。会期が延長され紅葉シーズンにも行ける!(閉幕)


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軽井沢のセゾン現代美術館で開催されている「荒川修作+マドリン・ギンズ《意味のメカニズム》 全作品127点一挙公開 少し遠くへ行ってみよう」を鑑賞してきました。

セゾン現代美術館は、広大な森の中に贅沢に配置されたイサムノグチや安田侃など有名作家の屋外彫刻を散策しながら鑑賞できる回遊式庭園、菊竹清訓設計の自然光が入る開放的な建築の本館で構成されています。

美術館は、20世紀前半の現代美術の充実したコレクションを鑑賞できる常設展示室とシーズンごとの企画展が楽しめる企画展示室があります。

ゴールデンウィークや夏休みなどで軽井沢に滞在する機会ごとにセゾン現代美術館を訪問し、年ごとの企画展を鑑賞している方も多いでしょう。

2023年は荒川修作とマドリン・ギンズのプロジェクト《意味のメカニズム》の全作品公開です。

会期は2023年4月22日(土)から10月9日(月)10月31日(火)まで約半年間。大好評のため当初予定から会期が延長されています。GWから夏休み、そして秋のアート・紅葉シーズンも含むので行きやすいですね。

なお今回の展覧会終了後、2023年11月から2026年4月(予定)まで、施設の改修工事、庭園の整備のため長期休館します。しばらくセゾン現代美術館を訪れることができなくなりますから、残り会期で《意味のメカニズム》展を観に行き美術館と庭園の改修前の最後の姿を見ておきたいです。

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荒川修作+マドリン・ギンズ《意味のメカニズム》

サブタイトルに”全作品127点一挙公開” とあるように〈意味〉の意味を徹底的に追求した《意味のメカニズム》プロジェクトの全作品、81点の大型平面作品をはじめに全127点が公開、展示されています。

荒川修作+マドリン・ギンズ《意味のメカニズム》展 セゾン現代美術館
荒川修作+マドリン・ギンズ《意味のメカニズム》展 セゾン現代美術館

▲エントランスの展覧会のボードと彫刻家、若林奮によるコールテン鋼。

これから同じく若林奮が全体プランを手がけた庭園へ向かい、若林奮デザインのコールテン鋼の橋を渡って菊竹清訓設計の美術館へ向かいます。

 セゾン現代美術館
菊竹清訓設計 セゾン現代美術館

なお、今はセゾン現代美術館の館内はすべて撮影禁止になっています。

ただ今回の荒川修作+マドリン・ギンズ《意味のメカニズム》では1ヶ所だけフォトスポットが用意されています。

荒川修作+マドリン・ギンズ《意味のメカニズム》展 セゾン現代美術館
荒川修作+マドリン・ギンズ《意味のメカニズム》展 セゾン現代美術館 撮影スポット

▲館内のスロープの途中にあるサンルームに展示されている3点が撮影可能です。

荒川修作+マドリン・ギンズ《意味のメカニズム》展 セゾン現代美術館
荒川修作+マドリン・ギンズ《意味のメカニズム》展 セゾン現代美術館

▲このように畳ほどあるパネルにメッセージや図形が描かれ、こうした大型平面作品だけで81点あります。

じっくり意図と意味を読み解きながら鑑賞していると1時間では全然足りません。荒川修作とマドリン・ギンズのライフワークとも言える作品ですからね、観る側にも相応の努力が必要です。

なお、この写真の作品もそうですが、一部の作品は本来なら鑑賞者が触れたり操作することが可能なのです。ただ作品が制作されてから数十年が経ち劣化もしているため、全作品とも接触禁止となっています。

あとはドローイングと写真に模型で全127点。まさに一挙公開です。

荒川修作+マドリン・ギンズ《意味のメカニズム》展 セゾン現代美術館
荒川修作+マドリン・ギンズ《意味のメカニズム》展 セゾン現代美術館 フライヤー

▲小さいけれどリーフレットには全作品127点の写真が掲載されています。

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コレクションの常設展示

セゾン現代美術館では国内外のアーティストの作品約800点をコレクションしています。そのコレクションはマン・レイ、カンディンスキー、クレーなどの近代美術から、ジャスパー・ジョーンズ、ジャクソン・ポロック、フォンタナ、ロスコ、サム・フランシスそして、荒川修作や李禹煥などなど良質な作品の数々です。

いつ行っても観られる常設展示の作品と定期的に入れ替えられる作品がありますが、2022年と大きく違うのはティンゲリーの「地獄の首都No.1」と向かい合うように作品が1つ追加されています。これは実際美術館を訪問してみてください。

「地獄の首都No.1」自体は今年も壊れることなく地獄の音楽を奏でてくれますからご安心を。

回遊式庭園

荒川修作+マドリン・ギンズを鑑賞したら忘れずに庭園も鑑賞です。

若林奮だけでなく、イサムノグチや安田侃、井上武吉、脇田愛次郎、山本正道などなど。彫刻作品の数々が、自然の中に溶け込むように点在しています。

 セゾン現代美術館 安田侃
セゾン現代美術館 安田侃

▲安田侃の<天沐・天聖>。

晴れていればこの先に浅間山が見えます。

セゾン現代美術館 イサム・ノグチ
セゾン現代美術館 イサム・ノグチ

▲イサムノグチと川向うのイサムノグチ。

全部で十数点の彫刻作品が並んでいますが毎年少しづつ入れ替わりがありますね。2023年はこれまで奥の鉄橋脇に置かれいたインスタレーションぽいのが撤去されていました。

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フェリーチェ・ヴァリーニ

セゾン現代美術館を初めて訪問したなら忘れずに見ておきたい作品がもうひとつ。

スイス生まれの現代美術アーティスト、フェリーチェ・ヴァリーニの「ひとつの開口部への3つの視点」です。

セゾン現代美術館 フェリーチェ・ヴァリーニ
セゾン現代美術館 フェリーチェ・ヴァリーニ

▲エントランスの上の横長の窓とそこから見える中の空間が作品です。

特定の場所から見ると窓の中に幾何学的模様が平面に見えるというものです。

セゾン現代美術館 フェリーチェ・ヴァリーニ
セゾン現代美術館 フェリーチェ・ヴァリーニ

▲模様が見えるのは3ヶ所。場所をずらしながらトライしてみてください。

また、館内でははないので写真撮影も可能です。

荒川修作が亡くなってすでに10年以上、マドリンももうじき没後10年になりますが、残された作品を読み解き評価する作業はまだまだ進行中です。そんな荒川修作+マドリンのライフワーク的作品をまとめて見ることができる展覧会ですから是非を足を運んでおきたいですね。

会期も長いですし、会期末だからと混むこともないので軽井沢などへ遊びに行った際に気軽に立ち寄ってみましょう。

荒川修作とマドリン・ギンズの有名な住めるアート作品、三鷹天命反転住宅の見学記はこちらの記事で▼

またセゾン現代美術館についてもより詳しい記事はこちら▼

軽井沢でゴリゴリの現代美術みるならここ!▼

 

基本情報

荒川修作+マドリン・ギンズ《意味のメカニズム》


2023年4月22日(土) − 10月31日(日)
※2023年11月から2026年4月(予定)まで長期休館

10:00 – 18:00 木曜休館/8月無休

入館料:一般1500円、大高生1000円、中小生500円 無料駐車場30台

セゾン現代美術館

長野県北佐久郡軽井沢町長倉2140 芹ケ沢2140 MAP

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