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田根剛ら4人のキュレーターによる「How is Life? 地球と生きるためのデザイン」展をTOTOギャラリー・間で鑑賞しよう


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乃木坂のTOTOギャラリー・間(ま)にて、ギャラリーの運営委員を務めている塚本由晴、千葉 学、セン・クアン(Seng Kuan)、田根 剛の4氏がキュレーションした企画展「How is Life?――地球と生きるためのデザイン」が10月21日より始まりました。

TOTOギャラリー・間「How is Life? 地球と生きるためのデザイン」展
TOTOギャラリー・間「How is Life? 地球と生きるためのデザイン」展

How is Life?

この展覧会は、ギャラリーの運営委員を務める4人の建築家をキュレーターに迎え、気候変動や社会格差など、現在世界を取り巻く様々な問題を真摯に捉え、それを突破するための挑戦と共に、広義の建築やデザイン、実験的な取り組みなど、国内外新旧22のプロジェクトをスケッチや図面、模型、映像などで紹介するものです。

まさに展覧会タイトルにある通り、見るものに「How is Life?」と問いかける内容となっています。

TOTOギャラリー・間「How is Life? 地球と生きるためのデザイン」展
フライヤー

自分で作るリーフレット

これまで何度も展覧会を観にきていますが、私の記憶の限りでは初の試みがなされています。

それは、各展示の解説資料を自分で集めて、自分だけのオリジナルリーフレットを作れるのです。

TOTOギャラリー・間「How is Life? 地球と生きるためのデザイン」展
リーフレット表紙

入場すると受付で説明がありますが、冒頭のパネルの横に6色の表紙があります。好きな色を選んで、自分が必要だと思う解説資料をどんどん集めていきます。

TOTOギャラリー・間「How is Life? 地球と生きるためのデザイン」展
リーフレット完成!

展覧会最後にハトメが用意されているので、ここでしっかりと綴じて完成です。些細な行為ですが、こういう参加型の展覧会は楽しいですね。表紙を何色にするのか散々迷った挙句に一番地味な色にしました。ピンクとかブルー華やかな色にしておけばよかったかなぁ。

このリーフレットも地球のことを考えており、表紙は余剰となった紙を使用し、解説資料は通常は廃棄するヤレも含まれています。

展覧会構成

展覧会は通常通り、3階とそのテラス、そして4階の2フロアで展開されています。記録映像や読み物がとても多いので時間配分を間違えると大変なことになります。というのもTOTOギャラリー間は、現在も事前予約制を導入しており、尚且つ鑑賞は1時間を推奨しています。

鑑賞中に「1時間以内での鑑賞」のアナウンスが流れていました。ですから、きっちり1時間である必要はなさそうですが、あまりにも長い時間は滞在できないと考えていた方が良いでしょう。


3階

基本的に比較的最近の、進行中のプロジェクトが多く集められています。

会場全体で国内外の22のプロジェクトを鑑賞することができます。

TOTOギャラリー・間「How is Life? 地球と生きるためのデザイン」展
3階展示風景
TOTOギャラリー・間「How is Life? 地球と生きるためのデザイン」展
3階展示風景
TOTOギャラリー・間「How is Life? 地球と生きるためのデザイン」展
3階展示風景

テラス

テラスにあるのは、石積み学校と茅葺普請の2つのプロジェクトです。

TOTOギャラリー・間「How is Life? 地球と生きるためのデザイン」展
石積み学校(手前)茅葺普請(奥)

いつもとは全く違う光景が広がるギャラリーの屋外部分。

訪問した時はちょうど日没の時間でまるでミレーの有名な絵画「晩鐘」のような色味に染まっていました。

なんと茅葺職人さんによるワークショップが11/27に開催予定ですが、すでに参加受付は終了しています。人気ですね。


4階

4階には自転車に関するプロジェクトなどが展示されています。

TOTOギャラリー・間「How is Life? 地球と生きるためのデザイン」展
4階展示風景
TOTOギャラリー・間「How is Life? 地球と生きるためのデザイン」展
4階展示風景
TOTOギャラリー・間「How is Life? 地球と生きるためのデザイン」展
自転車についての計画

奥にある実物大の自転車の模型による駐輪の仕方の提案は、確かに省スペースな停め方です。これならすぐに実現できそうです。

3つのプロジェクト

個人的に特に印象的だったのは、4階奥に展示されていた3つの古いプロジェクトです。(この3つのプロジェクトだけ撮影禁止のため写真なし)

今回の展覧会で最も古い1947年の計画である岐阜県の藤村記念堂は、村人総出で普請された島崎藤村の生家における文学館です。設計は谷口吉郎で、2020年に文化庁の日本遺産に認定されています。これはいつか訪問しないといけないですね。

後の二つは1961年の菊竹清訓による東京湾計画とコンセプチャルアーティストのアグネス・デネスの1982年の作品「Wheatfield – A Confrontation」です。

東京湾計画は、江東区で頻発する洪水への対策です。図面の展示で見られます。

アグネス・デネスのアート作品は、当時42億ドルの資産価値があったマンハッタンのウォール街近くの2エーカーの埋立地で小麦を育て収穫しました。その42億ドルの土地で収穫された1000ポンドの小麦は世界の飢饉をなくすための国際芸術展として世界を巡回しました。このプロジェクトは記録映像で見られます。

この3つは、特に面白かったので、じっくり見る時間を残すように鑑賞してください。


撮影について

展覧会場の写真撮影は可能です。動画の撮影はNGです。ただし、今回は4階の奥、コの字に囲われたスペースに展示してある3つのプロジェクトについては撮影不可です。

その場所には撮影禁止マークがあるのですぐにわかると思います。

TOTOギャラリー・間「How is Life? 地球と生きるためのデザイン」展
3階会場よりテラスをのぞむ

いつもは建築家(グループ)の個展形式が多いギャラリー間ですが、今回は複数の計画集めたグループ展のような展覧会です。

パンデミックの後の地球環境について考えさせられる内容で興味深く拝見しました。

基本情報

企画展「How is Life?-地球と生きるためのデザイン

2022年10月21日(金)~2023年3月19日(日)

11:00-18:00 入場無料 事前予約制

月祝、年末年始(12月26日[月]〜2023年1月9日)休

TOTOギャラリー・間

港区南青山1-24-3 TOTO乃木坂ビル3F MAP

アクセス:東京メトロ千代田線乃木坂駅3番出口 徒歩1分


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