WAKO WORKS OF ARTの常設展でジェームズ・ウェリングを観てきました。ロサンジェルス在住のアーティストジェームズ・ウェリングは独学で写真を学びました。そのウェリングが一番影響を受けたのは、写真家ではなく、写真と見間違うほど写実的でありながらも深い精神性をはらんだ絵画を描く、アンドリュー・ワイエスでした。自らの作品へのワイエスの影響を再認識したウェリングは、ワイエスが描いた場所を訪れ、写真によってその風景を再現したという「WYETH」シリーズ4点。その他、絵画のようなアブストラクトなシリーズ2点、旧作のモノクローム小作品3点、IDO1 from Degradésシリーズ2点の計11点が展示されています。
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ジェームズ・ウェリング |
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ジェームズ・ウェリング |
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ジェームズ・ウェリング |
ウェリングはこれまで、風景や建築、静物など日常的断片を撮影しながら、「時間」や「記憶」という、写真の本質に関わる要素についての探求をおこなってきました。被写体のなにかを追求するのではなく、その被写体を写すことによって写真という媒体にどのような意味を与えるかを問い、写真が本来備えている多義性を引き出しています。
で、なぜ常設展でジェームズ・ウェリングかというと次回、9/9〜10/12からジェームズ・ウェリング「New Work」が開催されます。その展示の予習として常設展も観に行っておきましょう。
WAKO WORKS OF ART
常設展 7/22-8/5 日月祝休廊 11時-19時
夏季休廊 8/6-21