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ヤン・フードンとアニッシュ・カプーア:エスパスルイヴイトン東京とGYRE


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表参道にあるルイヴイトンの最上階のギャラリーエスパス・ルイヴイトン東京とジャイルにあるアイオブジャイルに行ってきました。

エスパス ルイ・ヴイトン東京「ヤン・フードン展」

中国人アーティストのヤン・フードンはマルチスクリーンを使った映像作品を多く発表しています。今回も5つのスクリーンを用いたインスタレーションです。

エスパスルイヴイトン東京 ヤン・フードン
エスパスルイヴイトン東京 ヤン・フードン
エスパスルイヴイトン東京 ヤン・フードン

5つのスクリーンには舞台セットのような人工的な空間に女性たちが現れます。女性たちはファッショナブルではあるけれど、どこか少し古めかしい装いをしていて、時にこちらを向いて微笑み、時に複数で戯れています。また、本物の動物と作り物の動物が交互にまたは同時に現れては消えていきます。

映像全体に流れるキッチュな色あいと非現実的な空気の映像が5つの画面から同時に流れ、いったいどこの国なのか、そしていつの時代のものなのか、わかるようでわからない不思議な映像です。

エスパスルイヴイトン東京 ヤン・フードン
エスパスルイヴイトン東京 ヤン・フードン
エスパスルイヴイトン東京 ヤン・フードン

エスパスルイヴイトンはガラス張りで天井が高くとても気持ちの良い空間で、よく立ち寄るギャラリーの一つです。しかし、今回のように映像の作品の場合は、映像をよく見せるために暗室に仕様を変えているので、せっかくの眺望や光の入りは全く望めません。仕方のないことですが、この空間で展覧会をするのならこの空間のよさを最大限に生かした展示がいいのになぁと思ってしまいました。

下の写真は2015年のヤン・ファーブル展開催時のエスパスルイヴイトン東京の会場風景です。平面作品の場合、3面ガラス張りで壁面がないのでわざわざ壁を立てないと展示できません。

一番この空間にマッチするのは立体でしょう。

2階層分の空間を思い切り使ったエルネスト・ネトの作品はこのギャラリーならではの展示でした。

2013年9月から2014年1月まで開催されていた森万里子の展覧会もこの空間に映える作品でした。昼と夜と表情が変わり、表参道に行くたびに立ち寄って移りゆく空の色と作品が奏でる幻想的な魅力にとりつかれてしまいました。

エスパスルイヴイトン東京 ヤン・ファーブル展2015
エスパスルイヴイトン東京 森万里子2013

アニッシュカプーアの崩壊概論 コンセプト・オブ・ハピネス

エスパスルイ・ヴイトン東京から原宿駅方面に表参道を下ったところにMVRDV設計のGYREがあります。この建物の中の3FにギャラリーEYE OF GYREがあります。MOMA STOREの隣なのでわかりやすいです。

アニッシュ・カプーアの崩壊概論

今回の展示は全て世界初発表の作品だそうです。テーマは「文明」と「野蛮」と言う現代社会が抱える命題です。文明と野蛮は共存できるのでしょうか。

文明が発達すればするほど野蛮は消えゆくの運命なのでしょうか。

いや、実は表裏一体のものなのではないでしょうか。

炎をモチーフにしたような激しいドローイングと立体作品の展示です。

現代美術の最先端を走るアーティストアニッシュ・カプーアの目に映る文明と野蛮の関係を作品を通じて確かめてみる機会です。

アニッシュ・カプーアの崩壊概論
アニッシュ・カプーアの崩壊概論
アニッシュ・カプーアの崩壊概論
アニッシュ・カプーアの崩壊概論

ジャイルの中央吹き抜け空間に巨大な立体が展示されていますが、こちらはアニッシュ・カプーアの作品ではなく、カプーアへのオマージュとして制作されたものです。なんでもこの展覧会のグラフィックを担当したデザイナー長島りかこ作のようです。ややこしいのですが、ギャラリーのおそらくアルバイトスタッフに聞いてもこのことを理解していませんでしたので要注意です。

私としては、え!?これカプーアなの?と一瞬間違えそうになってしまい、本当のカプーア作品と偽物のカプーア風作品を見分けられるか試されているような気持ちになりました。

長島りかこの立体

エスパスルイヴイトン東京 ヤン・フードン

〒150-0001 東京都渋谷区神宮前5-7-5 ルイ・ヴィトン表参道店 7階

会期:2017年10月18日(水)〜2018年3月11日(日)

開館時間:12:00〜20:00

休館日:ルイ・ヴィトン 表参道店に準ずる

入場料:無料


EYE OF GYRE/GYRE
『コンセプト・オブ・ハピネス -アニッシュ・カプーアの崩壊概論-』

会期:10月20日(金)〜11月26日(日)

開館時間:11:00~20:00(入館は閉館の30分前まで)

休館日:不定休

入場料:無料

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