代々木上原駅から徒歩5分、井の頭通りにあるモスク東京ジャーミイ ディヤーナトトルコ文化センターをご存知ですか?
日本のトルコ、東アジア最大のモスク、実はだれでも見学することが可能です。(2022年3月再訪追記)
外観
代々木上原の駅からほど近い井の頭通りに突如現れるこの荘厳な建物。いきなり海外に来たような感覚に陥ります。
前々から通りがかるたびに気になっていた!という方も多いのではないでしょうか。私もそんな一人でした。
東京ジャーミイのエントランス。この扉の細工も凝りに凝っています。 |
エントランスのアーチは高そうな大理石に「東京」「ジャーミイ」の金文字 |
日本とは思えない光景です。 |
モスクの歴史
ここのモスクは、実は2代目のモスクで、最初のモスクは1938年竣工、1984年に閉鎖、1986年解体されました。
50年経たずして解体を余儀なくされた理由は雨漏りで、当時日本でモスクを施工できる会社がなくて、同じ宗教施設ということで宮大工に依頼して施工しました。
宮大工の施工ですから当然木造建築で、木造にもかかわらず瓦屋根ではなかったというところが致命的で、雨漏りをしても瓦のように葺き替えられるわけもなく、あえなく解体の運命をたどりました。
これが解体されてしまった初代モスクです。 |
そして、現在のモスクは2000年竣工。躯体の施工は鹿島建設、設計はトルコの建築家、そしてその内装・外装はトルコから100人近い職人や建築家が派遣され、ほとんどの建材もトルコから持ち込まれて施工されました。
その建材や意匠は非常に贅沢で精密で精巧、凝りに凝ったオスマン・トルコ様式です。トルコの威信をかけた技術の結集と言っても過言ではありません。ホントすごいんです!
まずはトルコ文化センターを兼ねた1Fの内装です。もうどこをみても特注の工芸作品です。1F は床がすべて大理石、おそらくアラベスカート。
このトルコ・日本の国旗が掲揚されている場所の中央は陶でできています。色鮮やかですね。
パターン模様が美しい。 |
1階
こちらは多目的ホール。照明がとても素敵です。おそらく手吹きガラスでしょう。
温かみあるガラスのフォルムと鉄細工の組み合わせが美しく、その影も文様のようです。▼
広々とした多目的ホール。床の大理石がゴージャスですね。 |
金の細工が施されたガラスのシャンデリア |
1Fエントランスにある暖炉スペースです。暖炉は美しい花の文様の陶と両脇は精巧に仕上げられた天井まである木の棚です。
ここにおかれたソファのサイドテーブルも完全に工芸品です。組木細工のものや中には組木と螺鈿やべっ甲が緻密に組み合わされたあわせ技のものも。ひえ~めちゃくちゃ高そう
ただの壁っていう場所は見当たりません。 |
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工芸品な扉
入り口の外扉もすごかった。木彫り細工、組木、螺鈿、金工がアラベスク模様やカリグラフィを織りなしています。
外扉 |
螺鈿細工、金工、木彫。何人の職人の手によるものなのか。 |
普段はこのように外扉は開けてありますが、礼拝中は閉まります。
鳥の巣
外壁につくられた鳥の巣。3つの窓がついている左上の小さな神殿のようなものです。
言われないと鳥の巣とは思えない立派なもの。礼拝堂の入口同様、アーチ型の玄関です。
イスラム教の考えは動物も植物も皆平等ということで鳥の為の家も作ったそうですが、立派すぎる?せいか現在は空き家のよう。▼
外観 |
これが鳥の巣ですよ!▼
立派すぎる鳥の巣 |
とにかく、どこもかしこも工芸品のような設えです。というか東京ジャーミイそのものが巨大な工芸品、あるいは美術品のようです。
ため息が出てしまう技術と装飾の結集の礼拝堂は荘厳で圧巻の空間!東京のモスク 東京ジャーミイその2<礼拝堂>へ続く!
基本情報
10:00-18:00 見学自由 金曜の見学は14:30以降
ガイド付き見学については荘厳で圧巻の空間!東京のモスク 東京ジャーミイその3<ガイド付き見学>を!
東京都渋谷区大山町1−19 MAP
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先日東京ジャーミイに行ってみたのですが、カメラで撮影禁止とのことで少し不愉快な気持ちになりました。
携帯なら撮影してもよかったですけど。記事に注意点としてこの情報を追加してもいいかもしれません。
情報ありがとうございます。
調べたところ、最近撮影条件が厳しくなったという話があるようです。
新しい条件を確認でき次第、注意点として追加したいと思います。