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浅草の金の炎 フィリップ・スタルクが設計したアサヒビールのスーパードライホール・フラムドールでランチ!


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浅草で燃え盛る炎をイメージした金色に輝く巨大オブジェを見たことのない人はいないでしょう。

この特徴的なオブジェの乗った建物はフランスのデザイナーフィリップ・スタルクが設計したアサヒビールスーパードライホール・フラムドールです。

ここはアサヒビール直営のビアレストランで、品質管理されたスーパードライ生ビールが飲めるビアホールであり、お昼時にはランチもできるんです。

浅草観光で迷うのは食事なんですけど、ちょっと隅田川を渡ってあの特徴的な建物のレストランでランチというのもいいんじゃないでしょうか。しかもアサヒビール直営ですから味も保証付きです。

というわけで浅草でスタルク設計のフラムドールで昼食を頂いてきました。

 

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2つの建築

スーパードライホールとアサヒビール本社アサヒビールタワーが竣工したのは、バブル真っ只中の1989年です。

金の炎が乗っているスーパードライホールがフィリップ・スタルクの設計で、お隣の並々と注がれ泡立つビールを模したアサヒビールタワーの設計は日建設計によるもの。

フィリップ・スタルク設計 アサヒビールスーパードライホール・フラムドール

2つの建物が建っている場所は、業績の低迷により売却したアサヒビール吾妻橋工場跡地です。一度は手放した工場跡地ですが、スーパードライの特大ヒットにより経営はV字回復。

そこで、この土地を買い戻し、創業100周年を記念して建てたのがこの二つの建築です。

ですから、22階建てのアサヒビールタワーの高さはちょうど100mになっています。

 

金の炎

バブル期に、建築家ではなく新進気鋭の海外の若手デザイナーに建物を設計してもらうという風潮があり、西麻布にあるナイジェル・コーツ設計のThe WALLやこのスーパードライホールはその際たるものではないでしょうか。建物の奇抜さや建築家ではない海外のデザイナーに依頼したと言う点でとても似ています。

竣工した当時は、賛否両論でしたが、とにかく話題になったのでアサヒビール的には成功ではないでしょうか。

フィリップ・スタルク設計 アサヒビールスーパードライホール・フラムドール

その斬新な姿は、うんこ(うんち)、筋斗雲、おたまじゃくし、などと様々なものに例えられ、揶揄されまくりました。

現在は、うんこビル(うんちビル)と言うのが俗称として定着した感があります。しかし、スタルクとしては、フラムドール=仏語で「金の炎」だと言うことをお忘れなく。

そして、当然アサヒビールとしても「屋上の”炎のオブジェ”は、躍進するアサヒビールの心の象徴です。」と語っています。当たり前か。

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ビアレストラン フラムドール

さて、金の炎が乗ったこのビルが何かというと、1.2.3階がフラムドールというアサヒビール直営のビアレストランです。

そして、4.5階は、2004年からアサヒ・アートスクエアと言うアサヒビールのメセナ活動の発信基地として様々なイベントを開催していましたが、2016年に閉鎖されました。ですから、現在4.5階が何に使われているのかは分かりません。

私は残念ながらお酒が飲めないので、ビアホールの時間ではなく、ランチをしに行ってきました。

インテリア

外観もかなり強烈な個性を発揮していますが、フラムドールのインテリアも相当凝っています。

何を隠そう、フィリップ・スタルクは建築家というよりも、主にインテリアデザイン、プロダクトデザイン、インダストリアルデザインを手掛けるデザイナーだからです。

ですから、強烈な外観もさることながら、内装の方もスタルクらしさ爆発です。

竣工から30年以上経っているので、スタルク色は薄れているのかな、と心配しましたが、ちゃんとスタルクでした!

フラムドールで使われているテーブル・椅子も当然スタルクのデザインです。テーブルの脚のデザインはいかにもスタルクですね。▼

フィリップ・スタルク設計 アサヒビールスーパードライホール・フラムドール

壁はベルベット地で、柱も流線形のデザインがなされています。▼

フィリップ・スタルク設計 アサヒビールスーパードライホール・フラムドール

柱の奥に見えるのは、壁が捲れ上がっているデザイン。スタルクらしい遊び心による演出ですね。▼

フィリップ・スタルク設計 アサヒビールスーパードライホール・フラムドール

フランスから画家を呼んで描かせたという捲れ上がった部分の絵。

厨房からホールへの導線にあるため、ちょっとバックヤード化していますね。▼

フィリップ・スタルク設計 アサヒビールスーパードライホール・フラムドール

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2階

とんでもなく天井が高くて、贅沢な空間です。

2階はランチでは使用していなかったスペースで、コロナ前は貸切でパーティなどに使われいたそうですが現在は、ほとんど使っていない状態。早く通常通りに戻るといいですね。

フィリップ・スタルク設計 アサヒビールスーパードライホール・フラムドール

金の炎に通じる丸みを帯びた形の柱です。▼

フィリップ・スタルク設計 アサヒビールスーパードライホール・フラムドール

2階から見下ろしたところ▼

フィリップ・スタルク設計 アサヒビールスーパードライホール・フラムドール

2階のテーブルや椅子もスタルクデザイン▼

フィリップ・スタルク設計 アサヒビールスーパードライホール・フラムドール

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トイレ

レストランの空間もすごかったけれど、トイレも見逃せません。是非とも行ってみてください。

まずは、女性トイレから、取手のデザインがいかにもスタルク▼

フィリップ・スタルク設計 アサヒビールスーパードライホール・フラムドール

カーブしているのは個室の扉です。

トイレのデザインはスタルクの真骨頂であるインテリアとプロダクトがぎゅっと凝縮されていてとても綺麗でした。

全く古臭く感じません。▼

大理石の天板の上に乗った丸型の洗面器も蛇口もスタルクデザイン。

蛇口はスタルクデザインのHansgrohe(ハンスグローエ)ですが、どこをどうやって水を出すのか分かりづらいらしく、テプラ地獄になっていました。

フィリップ・スタルク設計 アサヒビールスーパードライホール・フラムドール

こちら男性トイレ。珍しく男性のトイレの方がゴージャスです。

大理石の壁の一部がアクセントでゴールド仕様。ちょっと夜の雰囲気がするデザインです。そこはかとなく漂うバブル臭。▼

フィリップ・スタルク設計 アサヒビールスーパードライホール・フラムドール

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ランチメニュー

フラムドールのランチメニューの紹介です。こちらは平日ランチです。
(内容、価格は取材時のものです)

ランチだって当然ビールメニューがあります。▼

和風おろしハンバーグステーキとアジフライ。ライスかパン、スープとコーヒーがつきます。▼

週替わりパスタの明太子のクリームパスタです。こちらもサラダ、スープ、コーヒーがつきます。▼

ランチタイムは、近隣のオフィスの方々や、年配の女性のグループなど、老若男女がそれぞれ食事を楽しんでいました。ランチからビールを嗜んでいるシニアもちらほら。

果たして、来ていた人の中でスタルクを知っている人が我々以外にいたかというとかなり疑問ですが、この建築が浅草の街のシンボルとなっているのは確かです。

週末も営業しているし浅草だけどそれほど混むこともないし、浅草本来の舶来文化の香りも楽しめるのでおすすめです。

基本情報

フラムドール

11:30~22:00  不定休

東京都墨田区吾妻橋1丁目23−1 スーパードライホール MAP

アクセス:銀座線 浅草駅 徒歩5分、東武スカイツリーライン浅草駅 徒歩5分、都営浅草線 浅草駅 徒歩5分

白金台にあるスタルク設計のユーネックスナニナニはこちら▼


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