東京・上石神井に位置するアートスペースCOMPACT41にて、セラミックアーティスト、パク・イェリム氏の個展『しりとり』が開催されます。2025年12月6日(土)から12月27日(土)までの期間、陶芸の新たな可能性を探る独創的な作品群が公開される予定です。本展では、アートとクラフトの境界を軽やかに横断する、彼女ならではの世界観が展開されます。
特に注目されるのは、韓国の「石を積む文化」からインスピレーションを得た《Stone series》です。日常の中に潜むひらめきが、どのように希望に満ちた作品へと連鎖していくのか、その魅力に触れる貴重な機会となるでしょう。
パク・イェリム氏の作品世界
パク・イェリム氏の作品は、身近なものや自然、芸術、そして夢といった純粋な興味から生まれるひらめきを、陶という素材を用いて形にしていきます。この「収集・記録」のプロセスは、彼女の作品が持つ軽やかさと、見る人の心に寄り添う温かさの源泉といえます。
展覧会タイトルである『しりとり』は、彼女の制作スタイルを象徴するものです。一つのアイデアが次の作品へと繋がり、そこから新たな発想が生まれるという連鎖が、彼女の豊かな世界観を構築しています。
本展の目玉である《Stone series》は、韓国に古くから伝わる、願いを込めて石を積み重ねる文化から着想を得ています。陶芸の枠に「石」という異なる要素を大胆に取り入れることで、新たな表現が追求されています。
陶器が持つ滑らかな曲線や繊細な絵付けとは異なる、石のざらざらとした質感や力強さ、そしてプリミティブな形が陶器と融合しています。素材の特性への深い探究が、彫刻的なフォルムで「クラフトに対する個人的な視点」を表現しています。

▲灰白色を基調とし、粗い質感と不規則な形状が特徴的な陶器のオブジェ。古代の遺物を彷彿させながらも、現代的な洗練が感じられます。

▲ざらついた白い器の中に、ピンク色の木の破片が配された作品。異素材の組み合わせが、陶器に新たな生命を吹き込むかのようです。

▲灰色とピンクがかった石のような素材が、白い有機的な物質で結合された抽象彫刻。アートとクラフトの境界を軽やかにつなぎ、工芸的なアプローチで「石」を再解釈する試みが感じられます。
パク・イェリム プロフィール
1997年韓国生まれ。国民大学校工芸学部陶磁専攻を卒業されています。2022年にはソウルデザインフェスティバルにて最優秀若手デザイナー賞(Yerimpiece名義)を受賞しました。
彼女の制作コンセプトは、素材性への深い探究を基盤に彫刻的なオブジェを制作することです。日常に存在する物のささやかな気配を見つめながら、生活空間にそっと寄り添い、日々の体験と共鳴する小さな喜びを生み出すことを目指されています。
会場:COMPACT41の空間的特徴
本展の会場となるCOMPACT41は、東京都練馬区の緑豊かな住宅街に佇むアートスペースです。向かいに森が広がる静かな環境は、自然との調和を感じさせ、作品鑑賞に落ち着いた雰囲気を提供します。
この空間の特筆すべき特徴は、常設されている立体作品『KIOSK』です。「建物の中に建物を建てたい」という発想から生まれたこのキオスクは、本来屋外にあるべきものが室内にあるという逆説的な存在感を示します。COMPACT41は、現代アートを軸に多様なアーティストの展示を展開しており、その空間自体がアートと日常を繋ぐ試みという側面も持ちます。

▲改装中の様子が伺えるCOMPACT41の空間。この場所で、パク・イェリム氏の作品がどのような輝きを放つのか期待されます。
展覧会情報
パク・イェリム氏が「しりとり」のように連鎖させていく、軽やかで希望に満ちた世界観をぜひCOMPACT41で体験してください。
基本情報
会期:2025年12月6日(土) – 12月27日(土)
開館時間:12:00〜17:00
休館日:日・月・祝日
料金:無料
会場:COMPACT41
住所:東京都練馬区上石神井4-25-4
アクセス:西武新宿線上石神井駅・武蔵関駅より徒歩10分
公式サイト:https://cp41.org/









