Tokyo Tokyo FESTIVAL スペシャル13の企画の一つPAVILION TOKYO2021/パビリオン・トウキョウ展は9人の建築家・美術家による10のパビリオンが都内各所に出現するイベントです。
藤森照信
PAVILION TOKYO 2021 草間彌生 オブリタレーションルームに続いて藤森照信の茶室「五庵」です。
藤森照信と言えばすぐに思い浮かぶのは茶室です。
私はこれまで茅野市の高杉庵、低過庵、空飛ぶ泥船、清春芸術村の茶室「徹」、個人邸チョコレートハウス や某元首相の邸宅の茶室などいくつか見てきました。
今回のパビリオン・トウキョウ2021でも茶室ができると知って一番楽しみにしていました。
清春芸術村の茶室「徹」▼

藤森照信は元々建築史の専門家でしたが、1991年45才の時に神長官守矢史料館で建築家としてデビューしました。
神長官守矢史料館は守矢家の文書を保管・公開する博物館で前述の高杉庵、低過ぎ庵、空飛ぶ泥船と共に藤森照信の出身地でもある茅野市の同じ場所にあります。

自然と一体化
藤森建築の特徴はニラハウス に代表されるように自然と一体化している建築です。ですから当然、建築には自然素材が使われています。焼き杉や漆喰、銅などです。そして、どこかとぼけた表情の建物で愛らしくて温かみがあるのが特徴です。
五庵
茶室のネーミングも高杉庵、低過庵のようにユーモアたっぷりです。今回のパビリオン・トウキョウ2021の「五庵」は当然オリンピックの五輪を由来としています。
それはこの茶室の立地です。開催か否かで議論している思っていたら、いつの間にか入場者数の議論になっていたTOKYO2020のメイン会場となる国立競技場の斜め向かいにあるのです。

外苑西通りの仙寿院交差点の角。といえば勘の良い人はビクタースタジオのところ? と思うでしょう。
そのとおり、SMAPや嵐が多くの楽曲を録音し、サザンオールスターズの傑作の数々がレコーディングされたビクタースタジオです。
予約制
藤森照信の茶室の中に入るには予約が必要です。予約はwebではなく当日ワタリウムに行って予約する当日予約制です。受付は当日の10:20−17:00まで。会期初日はワタリウムに行くとすぐに直近の時間の予約ができました。ワタリウムから茶室までは徒歩6−7分です。また、ワタリウムでは関連企画「パビリオントウキョウ2021展」を開催しています。
茶室「五庵」当日予約受付場所のワタリウム▼

茶室
歩いて茶室まで行くと中には誰もいなかったので予約時間より少し早かったのですが、すぐに入れました。まずは丸い入り口から一階へ入ります。1階では「五庵」のメイキングや藤森照信のインタビュー動画が流れています。約13分の映像です。上の茶室には誰もいなかったので映像は後からにして、まずは上階の茶室へ上ってくださいと案内されました。茶室へは結構急な梯子を登ることになりますので女性はボトムス選びに注意してください。スカートはやめたほうがいいです。
梯子の下でスタッフが時間を計っています。時間になるとベルが鳴るシステムです。▼

上から梯子をみた図▼

1階で流している映像▼

茶室の様子は動画を参照ください。
茶室ですからお茶の道具があります。▼

スタッフが「今なら予約なしで見られますよ」と声をかけていたので、私はちゃんと予約していきましたが、結果的には無法地帯でした。週末は予約なしで見学できるかどうかわかりませんが、少なくとも初日の午後は、予約なしの人が見学していました。
映像は茶室の後にと言われたので先に上の茶室に上がり、降りてから映像を観ていたら、早く出るよう促されました。「映像を全部みたい」と言ったら追い出されずにすみましたが、初日のせいだと思うのですが見学者の誘導のオペレーションがまだ定まっていない印象です。
わざわざワタリウムに立ち寄って当日予約をしてから行った意味がなくて非常に残念でしたが、今後会期が進むにつれて入場者数が増えて予約のオペレーションがしっかりしてくることを願います。
藤森照信 「五庵」
ビクタースタジオ前
渋谷区神宮前2-21-1 MAP
11:00〜19:00(土曜日12:00〜19:00)








