増田信吾+大坪克亘展「それは本当に必要か。」の開催後約1年間休館していたギャラリー間が2021年1月から中川エリカ 個展「JOY IN ARCHITECTURE」で再開しました。そして、今年2つ目の展覧会アンサブル・スタジオ展「Architecture of The Earth」が6/24から始まりました。
しかし、この展覧会も当初は6/8から開始の予定でしたが、新型コロナウイルス感染症拡⼤に伴う世界的なコンテナ不⾜とスエズ運河座礁による海上輸送の混乱の影響により6/24に延期されてスタートしました。
アンサンブル・スタジオ
アントン・ガルシア゠アブリルとデボラ・メサが主宰する職能横断型チームとして、スペインのマドリードで2000年に設立されました。主にスペインとアメリカを活動拠点としています。今回の展覧会はアンサンブル・スタジオ日本初個展となります。しかし、残念ながらアンサンブル・スタジオの来日は叶わず、オンラインでやりとりをしながら展示構成を行ったそうです。
オンラインでのやり取りのみで行った展覧会の様子は動画を参照ください。▼
Architecture of The Earth
地球規模で建築を考える「Architecture of The Earth」がアンサンブル・スタジオの活動のテーマです。単に建物のデザインを行うだけではなく、様々な実験を通して自身でその手法を考え、建設方法まで考案しています。
最初のプロジェクトは2007年のスペイン著作権協会本部の設計です。この建築も切りぱなしの石を積み重ねただけのような他に類を見ない建物です。また、2010年のトリュフでは、牧草をセメントで固めた塊の中央をくり抜き、最終的に牛に牧草を食べてもらって完成しました。トリュフ作成の様子は展覧会場ギャラリー2の映像で鑑賞することができます。
ランドスケープの構造体
近年はプロジェクトの規模が更に大掛かりになっており、アメリカのモンタナ州にあるティペット・ライズ・アート・センターにおいて、屋外彫刻のような一連の作品「ランドスケープの構造体」を2016年に発表しました。約48㎢の広大な敷地に点在する、先史時代の遺跡を思わせるような構築物は、モックアップをそのまま拡大しています。今回の展覧会でそのモックアップを見ることができます。とにかく既成の概念には収まりきらないダイナミックなプロジェクトばかりです。もはやランドアートとの境界線を行ったり来たりしている感じです。
展覧会について
展覧会は事前予約制です。3Fのギャラリー1とコートヤードは撮影可能です。ただしモニター画面の撮影はできません。4Fのギャラリー2ではアンサンブル・スタジオのこれまでの3つのプロジェクト「カンテラ/大地の家」、「トリュフ」、「ランドスケープの構造体」の制作過程などを3つの画面による迫力の映像で鑑賞できます。ギャラリー2は撮影不可です。
アンサンブル・スタジオ/Ensamble Studio 展 Architecture of The Earth
2021年6月24日(木)~9月12日(日)9月26日 月休
11:00~18:00 事前予約制