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くまのもの ー 隈研吾とささやく物質、かたる物質:東京ステーションギャラリー


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隈研吾30年の軌跡

東京ステーションギャラリーで3月3日からはじまった建築家隈研吾の展覧会「くまのものー 隈研吾とささやく物質、かたる物質」に行ってきました。

行って驚いたのは、建築の展覧会で先日国立新美術館で開催された安藤忠雄の挑戦にも負けず劣らずの入場者だったことです。安藤展は圧倒的に男性が多かったのですが、隈研吾展は男女半々くらいだった気がします。やはり国立競技場の問題で日本の建築家として抜群の知名度だからでしょうか。そんな隈研吾30年の物件を模型やパネル、マテリアルサンプルなどで見せる展覧会です。

時系列ではなくマテリアルごとに展示

竹、木、紙、石、土などの建築に使用したマテリアルごとに分類、整理されて展示されています。

時系列だと初期の頃の作品から現在までの流れがわかり、それはそれで面白いのですが、マテリアルごとというのも新しい見せ方だし、隈研吾の建築の幅の広さがよくわかります。とにかくビックプロジェクトの数がとんでもなく多いなぁと思いました。

なぜなら、あれ、あの物件ないなぁというのも結構あったからです。かなり大胆にセレクトしているのではないでしょうか。

模型よりも実物大マテリアル

建築の展覧会のジレンマは本物を展示できないこと。これを打ち破り1/1の教会を作ったのが国立新美術館の安藤忠雄「挑戦」ですが、隈研吾の展覧会は徹底してマテリアルの本物を実物のスケールで展示することで模型のスケールからリアルなスケールに鑑賞者が転換しやすくなってます。

物質への挑戦

マテリアルの分類だけでなく、操作と題して、「粒子化、編む、支え合う、包む、積む」の5つの分類分けと幾何学と題して、「格子、多角形、円弧・螺旋」の3つに分類されています。この系譜を樹形図にしたものが展覧会の最後に示されています。

この樹形図も興味深いのですが、この展示方法も面白かったです。どうなってるかは実際に会場に足を運んで確かめてみてください。

触れる作品

基本的に作品やマテリアル、模型はすべて手を触れることはできませんが、1点だけ作品に触っていいものがあります。「water branch house」という樹脂のブロックです。実際は水を入れた重みをもたせたものを使用しているようですが、今回は空のものなので軽いです。

全作品撮影OK

この展覧会は東京ステーションギャラリーには珍しく全面撮影OKです。この美術館の場合、今までは限られた作品のみ撮影可ということが多かったのですが、今回は全面的にOKだったので、重厚なレンガづくりのこの美術館そのものも結構撮影してしまいました。

展覧会も興味深いですし、全面的に撮影できますのでiPhoneを握りしめて出かけてみてください。

くまのもの ー 隈研吾とささやく物質、かたる物質
東京ステーションギャラリー

会期:2018年3月3日〜5月6日

開館時間:10時〜18時(金〜20時)

休館日:4月30日をのぞく月曜

入場料:一般1100円 高校生・大学生900円 中学生以下無料

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