コンテンツへスキップ

ルイーズ・ブルジョア:ママン


フォローする
シェア:
記事の評価

六本木ヒルズのパブリックアートといえば、まずはルイーズ・ブルジョアの「ママン」でしょう。ママンと言ってわからなくてもあの巨大な蜘蛛といえば「あーーあれね」となるはずです。

ルイーズ・ブルジョアは2010年に亡くなっていますが、六本木ヒルズのママンが設置されたのが2002年ですから本人はきちんと見届けているはずです。

日本では1997年に横浜美術館で大規模な個展が開催されています。ちょっと日焼けしてしまった図録を引っ張り出してみました。今度ゆっくり読み返してみよう。

1997年横浜美術館の展覧会図録
横浜美術館展覧会図録のママン

個人的にはスペインのグッゲンハイムビルバオとマドリッドのソフィア王妃芸術センターの小さいママン、そしてソウルのサムスン現代美術館リウムの3カ所のママンを現地確認済みです。NYのグッゲンハイム美術館にも設置されているらしいのですが、残念ながら記憶にないのです。なんでだろう。見てないのか、見たけど覚えていないのか。自分の記憶も随分いい加減だなぁと思って調べてみたところ、NYのグッゲンハイム美術館のママンは、どうやらいわゆる屋外設置ではないようです。ですよね、見た記憶が全くないですもの。

グッゲンハイムビルバオ
ソフィア王妃芸術センター

ルイーズ・ブルジョア 「ママン」

2002年(1999年) ブロンズ、ステンレス、大理石

H9270×8910×10230mm

ブロンズは作品全体、ステンレスは蜘蛛の足元の床面との接着部分に使われています。大理石はどこかなぁと凝視したところ蜘蛛の卵ですね。白いので卵が大理石製です。

ルイーズ・ブルジョアにとって「ママン」は幼少期に亡くした母への郷愁と象徴であり、卵を孕んだ巨大な蜘蛛は攻撃的でありつつも強い母性愛を表しています。個人的な体験、抑圧された女性性や女性の社会的な役割などフェミニズムアート運動の代表的な作家です。世界9カ所に設置されたママンは各々その場所のアイコンであり、母のような存在あり続けることでしょう。一度ゆっくり六本木ヒルズのママンを観察してみてください。

シェア:
同じカテゴリーの記事 PR
PR
PR

コメントを残す