恵比寿駅周辺にある著名建築家が手がけた新旧の建築3選です。
2つはバブル期に建築された住宅とテナントビルで、最新建築は手がけた設計事務所がテナントとして入居していたビルの建て替えです。
全て駅から徒歩圏内で巡ることができます。
恵比寿には駅前と公園と線路沿いにヴィム・ヴェンダースの映画[「パーフェクトデイズ」でも話題になったTOKYO TOILETもありますので建築巡りには楽しい場所ですね。
PRオクタゴン恵比寿CADAN
設計:高松伸 竣工:1990年
恵比寿西1丁目の五叉路の交差点に鎮座する個性強めのビルは、かつての名をオクタゴン恵比寿といったバブル期の建築です。半地下にはボルシチで有名なキッチンボンが入っていて、折に触れ通いました。
しかし、現在はビル名も変わり、キッチンボンも2018年に60年の歴史に幕をおろしてしまったので、個人的にはすっかり足を向けることのなくなったビルです。
以前より、よく知っている建築ですが、よくよく見るとかなりの個性です。キッチンボンは半地下の店だったので、宇宙的な雰囲気を醸し出す丸い窓のある上階へは未だに足を踏入れたことがなく、どんな風景が広がっているのか妄想が増すばかりです。
かつてのビル名がオクタゴン=八角形だったことが表す通り、中心の部分が八角形になっています。
五叉路の交差点の角地という良い場所にあるにもかかわらずいわゆる路面店に位置するド正面の場所に店舗スペースはなく、半地下あるいは半2階というバブルぽいつくりです。
上階にはエステなどが入っているようです。竣工してからすでに30年以上経っているので、内部はテナントによってだいぶ手が入っているでしょうから、なんといっても高松伸らしさはこの外観でしょう。
そういう意味では今後も中に入る必要はないのかもしれません。
基本情報
旧オクタゴン恵比寿 / Belle Ebisu
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救世軍・恵比寿SAビル
設計:小嶋一浩+赤松佳珠子/CAt(シーラカンス アンド アソシエイツ) 竣工:2017年
設計を担当したシーラカンス アンド アソシエイツが旧救世軍ビルに事務所を構えており、新しいビルに建て替えた現在もここに事務所があるようです。
駒沢通り沿いに面したビルのファサードはグリーンウォールです。それも全体をグリーンで覆うのではなく、ランダムな横ストライプに植栽が配されています。爽やかな印象のビルです。
救世軍なのでキリスト教の教会が併設されていますが、中に入ったことはありません。ファサードのグリーンのない部分が教会スペースです。
基本情報
渋谷区恵比寿西1丁目20−5 MAP |
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テック広尾
デザイン監修:竹山実 竣工:1992年
明治通り沿いに建つ2本の煙突のようなファサードが特徴のビルです。厳密にいうと住所は広尾なので恵比寿建築に括るのは少々乱暴ではあります。
竹山実は広尾駅の広尾プラザの設計も手がけています。
無機質なイメージですが、黄色がアクセントに使われていて、かわいいポイントもあります。
個人的には駐車場部分の目玉焼きのような意匠がお気に入りです。
基本情報
テック広尾 渋谷区広尾1丁目10−5 MAP |
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