築地に行ったら築地本願寺でしょう。そのくらい東京屈指の超有名寺院です。
その巨大さはさることながら、強烈な個性を放つ寺院建築であることも魅力のひとつです。
重要文化財に指定されている築地本願寺の設計は建築史家でもあり、建築家でもある伊東忠太が手掛けました。
▲本殿へ向かう階段は厳かで神聖な気持ちにさせてくれる。
写真は実は16時過ぎててしまっています。だからこそ人がいなくて良かったのですが。
PR
築地本願寺設計の建築家伊東忠太
1934年に竣工した築地本願寺は伊東忠太が67歳の時の建築です。
伊東忠太は、実は幼い頃から絵を描くのが好きで美術の道に進みたかったのですが、父親からの反対にあい、東京大学の中で1番美術に関係がありそうと感じた建築学科に進学しました。
ちなみに伊東忠太が入学した時の東京大学工学部建築学科は、当時「帝国大学工科大学造家学科」でした。
この「造家」から「建築」に呼び名が変わるきっかけを作ったのも伊東忠太です。
なんといっても建築家で初の文化勲章を受賞したのも伊東忠太なのです。
築地本願寺はミックスオリエンタル
築地本願寺の特徴は、古代インド・アジア仏教様式を模した外観です。
また、建物の細部には和洋中と世界の建築要素が取り入れられていることでも有名です。
見るからに多国籍な折衷建築は、建築研究のためアジア各国を旅した伊東忠太と同じ頃に仏教伝来ルートを明らかにするために探検隊を結成し、シルクロードを旅した当時の浄土真宗本願寺派門主大谷光瑞との出会いがはじまりと言われています。
今でもかなり斬新な寺院であるのに、この当時にこの意匠の寺院ができたのは、この大谷さんありきなんですね。
共にアジア諸国をまわった経験があったからこそ許容されたのでしょう。
まさにアジア、シルクロードを感じる建築です。
我々は、生まれた時から築地本願寺と言えばこのオリエンタルミックスな寺院だったので、あまり違和感を感じませんが、よくよく考えるとすごい事だなぁと改めて思いました。
築地本願寺の妖怪と動物たち
幼少より絵を描くのが好きだった伊東忠太の建築にはさまざまな動物たちがあしらわれています。
それもかなりオリジナリティの高いもので、動物なのか、妖怪なのか?という不思議な生き物たちです。
特に築地本願寺はその集大成?!ともいえる場所で数多くの妖怪や動物たちを目にする事ができます。妖怪探しをするのも楽しいかも!?
PR
基本情報
築地本願寺
中央区築地3丁目15−1 MAP アクセス:東京メトロ 日比谷線「築地」駅 出口1直結、東京メトロ 有楽町線「新富町」駅 出口4より徒歩約5分、都営地下鉄 浅草線「東銀座」駅 出口5より徒歩約5分、都営地下鉄 大江戸線「築地市場」駅 出口A1より徒歩約5分 |