2021年8月に台風によって流され、破損してしまった直島の南瓜が1年と2ヶ月の時を経て同じ場所に戻ってきました。
今回は、おかえりなさい草間彌生の黄色い南瓜特集です。

草間彌生の南瓜
直島のアイコンでありシンボルである草間彌生の黄色い南瓜が土台だけになって1年以上過ぎた2022年10月4日に元々南瓜があった同じ場所にようやく戻ってきました。
当時、台風で流されてしまった2ヶ月後の10月に直島を訪れたのですが、ベネッセのどなたに聞いてもいつ頃戻るかは明言できないという状況でした。
しかし、多分半年くらい、遅くとも瀬戸芸春会期(2022年4月〜5月)までにはきっと戻るのだろうと勝手に思っていましたが、結果的に戻ってきたのは1年2ヶ月後の2022年10月だったわけです。
台風という今後も避けられない、そして再発必須の自然災害によっての衝撃的な破損でしたから、時間をかけて入念な対策が検討されたのでしょう。
当時3つに割れて波に打ちつけられる様子がSNSで拡散されたので、かなりショッキングなニュースとして、草間彌生ファンならずとも記憶に残っている方は多いのではないでしょうか。

直島の南瓜が復活した2022年10月4日には、直島町長や地元の小中学生が集まりテープカットが行われました。
やっぱり南瓜は、観光客だけでなく地元の人々にも親しまれている直島のシンボルですね。
無事に再展示されてよかった。よかった。
Advertisement
再発防止策
カボチャの作品は、高さ2メートル、幅2・5メートルの繊維強化プラスチック製です。
新生かぼちゃもサイズは変わらないようです。変わったのは繊維強化プラスチックを従来より分厚くしたほか、高波時に素早く一時避難できるように、作品上部の「ヘタ」の部分にフックが取り付けられるように改良されたのだとか。
フックということはクレーンのようなもので吊り上げてトラックの荷台に乗せるということでしょうか。
実は、従来のカボチャも台風が直撃する予報が出ると、男性数人で桟橋から運び、トラックの荷台に乗せてどこかへ避難していました。
しかし、昨年8月の台風の時は予報とは違う進路で台風がやってきて、突然直島を直撃したため、かぼちゃの運び出し作業ができなかったのです。
危ない!と思った時にはとても人が近づける状況ではなかったそうです。
台風の予想だにしない直撃が、かぼちゃが流され割れてしまった原因だったのです。
ですから、昨年の台風の件を踏まえて、運び出し作業をより素早くできるようにフックが取り付けられるように改良されたのでしょう。
どのようにフックを活用して運びだすのかちょっとみてみたいですね。

Advertisement
南瓜がないレアな状態
というわけで直島には何度も訪問していますが、昨年秋の訪問時には南瓜がありませんでした。
南瓜を見ることができずちょっとがっかりしましたが、戻ってきた今となってはレアな写真となりました。

初訪問で南瓜がないとかなり悲しいけれど、何度も訪れているので、これはこれでありでした。▲
これまで南瓜が見つめてきた瀬戸内の海景を南瓜目線で眺めることができたのですから。

ベネッセハウスオーバルからはとんでもない絶景が見られます。▲この朝焼けを見るために宿泊すると言っても過言ではありません。
そんな素晴らしい瀬戸内の絶景の中で南瓜がないのはやっぱり淋しい。
桟橋の先に何もないのが写真でも分かりますね。(写真左下)
どの南瓜が好き?
これまでに直島には何度か訪問して、いろんなカボチャを観てきました。
普通に正面から撮影した南瓜は今やSNSに溢れているのでちょっと珍しい直島の南瓜の写真をいくつか掲載します。

これは夜のカボチャの様子です。
水溜りに映ったかぼちゃのリフレクションでダブルカボチャです。▲

ベネッセオーバルに初めて宿泊した時の様子です。夜が明けようとする早朝のこの美しさ!!▲
2度目に宿泊した時は南瓜がなかったのですが、この時はちゃんと目視できます。

太陽が登り1日が始まります。早起きの旅人がもう南瓜のところに来ているのが分かりますね。▲
夜と朝の南瓜、近くで見るカボチャ、俯瞰で見るカボチャ。
さぁどのカボチャがお気に入りですか?
ベネッセハウスの予約はこちらからどうぞ


直島の赤かぼちゃ
直島には、黄色いカボチャともう一つ、赤い南瓜があるのをご存知でしょうか。
赤いカボチャは、フェリーで家浦港に到着すると目の前に見えてきます。

黄色いカボチャよりも大きくて平べったい形をしています。▲

水玉模様に見えるけれど一番大きな水玉は実は穴です。▲
ここから中に入ることもできるんです。
黄色い南瓜がなかった時も赤い南瓜はここで旅人を出迎え、そして見送っていました。
Advertisement
松本の南瓜
直島の南瓜とほぼ同じ南瓜が、草間彌生の郷里長野県松本市美術館にあります。

直島の南瓜には触れることができるのですが、こちらは美術館内の展示なので撮影は可能ですが、触ることはできません。
そのかわり、館内なので周囲も南瓜同様に水玉です。
部屋全体が草間彌生のインスタレーション作品となっています。
松本市美術館の草間彌生作品については▼
Advertisement
基本情報
草間彌生「南瓜」
香川県香川郡直島町琴弾地 |
ベネッセハウスの予約はこちらからどうぞ

